このページで完成するもの
- AIへ渡す事実、条件、出力形式を分けた指示
- 初回出力を元資料へ戻して確認する手順
- 曖昧な表現を、停止条件まで含む文章へ直す方法
2026年9月7日に保存したA/Bテストを例にします。同じ3つの確認済み事実を使い、曖昧な指示Aと構造化した指示Bを各1回実行しました。モデル名を確認できる記録がないため推測で補っていません。
先に固定した3つの事実
- 個人向けChatGPTの会話は、設定でオプトアウトしない限り、モデル改善に利用される場合がある。
- OpenAIの利用規約は、出力を唯一の真実や事実情報の根拠として頼らず、正確さを評価するよう求めている。
- 個人情報を入力する場合は、適用される法令上の義務と、利用サービスの規約・プライバシー条件を確認する必要がある。
この3点はテスト時の確認材料です。実務では、利用する製品、個人向けか業務向けか、組織設定、顧客との契約を現在の公式情報で確認します。
曖昧な指示Aと構造化した指示B
指示A
AIを仕事で使う前のチェックリストを書いて。初回回答は「利用目的を明確にする」「機密情報や個人情報を入力しない」「AIの出力内容を確認する」「利用規約を確認する」「必要に応じて人が修正する」の5項目でした。
指示B
目的、想定読者、3つの確認済み事実、禁止事項、4列・最大6行の表という出力形式を指定しました。初回回答は、製品・プラン、モデル改善設定、個人情報、規約・プライバシー、出力精度の5行に分け、各行へ不明点、確認先、根拠番号を付けました。
| 観点 | Aの初回出力 | Bの初回出力 |
|---|---|---|
| 根拠番号 | なし | 各項目に1〜3を記載 |
| 不明時の扱い | なし | 契約担当、管理者、公式情報へ確認 |
| 出力形式 | 一般的な5項目 | 指定した4列・5行 |
| 人の確認 | 「必要に応じて」とだけ記載 | 確認対象を項目別に記載 |
初回回答から確認済み文章へ直した例
Aの「機密情報や個人情報を入力しない」は安全側ですが、業務契約やプランによる違いを表せません。「利用規約を確認する」と「必要に応じて人が修正する」も、何を確認し、どこで止めるかが不明でした。
修正前(Aの該当部分)
機密情報や個人情報を入力しない。利用規約を確認する。必要に応じて人が修正する。
人が修正した文章
顧客業務で生成AIを使う前に、使用する製品・契約区分、モデル改善への利用設定、顧客・組織の入力許可を確認します。入力可否を判断できない資料は送信せず、契約担当者や管理者へ確認します。出力は、元資料で事実を確認し、第三者の権利、契約条件、指定形式に照合してから使用します。
修正理由は、禁止を一律化せず確認対象を特定し、不明な場合の停止条件と、出力後に人が行う照合を明記するためです。これは保存したA/B出力を材料に、このサイト向けに人が編集した文章です。実案件へ納品した成果ではありません。
Bは形式条件を満たしましたが、書かれた内容が現在の契約や設定に合うかは人の確認が必要です。構造化された出力でも、事実確認や利用判断をAIへ移すことはできません。
再利用できる指示の形
目的:[何を判断・作成するか]
読者:[誰が、いつ使うか]
入力資料:[資料名・確認日・使用してよい範囲]
必須条件:[残す事実・数値・項目]
禁止事項:[推測・誇張・省いてはいけない条件]
不明な場合:推測せず「確認が必要」と書く
出力形式:[表の列、文字数、件数、順序]
最後に:元資料と照合すべき箇所を列挙する
- 入力資料と確認日を保存する。
- AI初回回答を上書きせず残す。
- 主張ごとに元資料の該当箇所へ戻る。
- 確認できない断定を削除または質問へ変える。
- 権利、契約、形式を確認してから公開・納品する。